いやはや、何度読み直してもなかなか見通せないので、行ったり来たりしながら『エチカ』を読んでいる。
第5部定理22の「しかし神の中にはこのまたはかの人間身体の本質を永遠の相のもとに表現する観念が必然的に存する」という、本質、永遠性の相、表現する、観念、必然的、という盛り沢山な言葉にめまいを覚えつつ。
証明部分の、「神はこのまたかの人間身体の存在の原因であるばかりでなく、またその本質でもある。・・・」以降を読み、考えていると、ふと思い出した。第1部で3角形の内角の和が2直角という例を。3角形は無数にあるが内角の和が2直角であることはすべての3角形に共通の真実だ。三角形が表現されたらその真実が現れる。まだうまくまとまらないけれど、神=実体の無限の属性によって様態として表現されるものには、三角形の内角の和2直角であるように必然的な真実を含んでいる。または、必然的な真実が同時に生まれる、ということ。(ここから僕の理屈がとんでしまうが)つまり必然の連鎖が世界を作っているわけで、このまたかの人間の存在も必然で、そのこのまたかの必然には共通の真実を含むんだな・・・と。この必然的な真実は時間は関係ないので永遠と考えられる。
第1部にある3角形の例は、なんとなくさらっと読んでしまったんだけど、この例はとても大事だとわかった。また、これも第1部に出る、円の中にできる矩形の例もにゃるほどーとやっと最近思ったんです。はい。